住宅内の換気には明確な「空気の入口・出口・通り道」が必要です。

住宅換気の現状と課題

近年、新築住宅の高気密・高断熱化が進み、それに伴って住まいの計画換気はますます重要性を増しています。
いわゆるシックハウスの軽減のため、建築基準法により2003年7月1日から「24時間機械換気設備の設置」が義務付けられました。

これにより、最低でも「2時間で家じゅうの空気が入れ替わる（0.5回/時）」ことが要求されました(あくまで最低限度の基準であることに注目)。

しかしながら、法律で義務付けられたとはいえ、多くの新築住宅はいわゆる壁付け換気扇のメーカーカタログスペック（風量）で建築確認申請に必要な数字上の”換気量”を確保しているのが現状です。

住宅内の換気は、出口（排気用換気扇）だけを確保しても空気は思うようには流れません。

換気量に適した入口（給気）の設置場所、”空気が流れる経路”、そして経路を流れる空気の量（風量）が明確になっている必要があります。これらが適切に設計され、施工されていないと家じゅうの換気量にムラが生じます。

結果、多くは換気経路から外れた納戸や水回りなどで適切な酸素供給、湿気や臭い・二酸化炭素等の排出が滞ります。またカビ、さらにはカビをえさにするダニが発生したりします。

アルデ換気システムの特長

アルデ排気型集中換気システムは、前述のものとは異なり、高気密・高断熱に施工された高性能住宅の室内空気環境を、空気の入口・出口を明確にして、かつ適切な換気風量を確保して、24時間365日、室内のどこでも常に快適な空気環境に保つ計画換気システムです。
欧米で数多くの実績を持つフランス・アルデス社の高度な技術をもとに、日本の気候・風土に合わせた独自のシステムで、戸建て住宅に最良の室内空気環境をお届けします。

アルデは主流の排気型集中方式

住まいの換気システムとして一般的に採用されている方式は『第1種換気』と『第3種換気』。
第1種換気は給気も排気も機械によって強制的に行うもので、その多くは熱交換型と呼ばれる給気ファンと排気ファンが一体化されたものです。
第3種換気は、一般に“排気型”と呼ばれるものです。また、排気型には居室等に個別に排気用換気装置を設置するものと、大風量の換気装置を用いて集中的に排気をおこなうセントラル方式があります。「アルデ」はセントラル方式です。

“排気型” は、給気は排気に伴う室内との圧力差で自然の外気を取り入れ、排気を換気装置により強制的に行うものです。
排気型セントラル方式は、熱交換型に比べてダクト配管含めて施工性、メンテナンス性に優れ（通常換気装置は１箇所のみ）、導入も比較的低コストのうえ、給・排気双方に電力を使う熱交換型よりはるかにランニングコストを節減できることから、戸建て住宅では主流の方式になっています。

アルデの排気型セントラル方式は、大手ハウスビルダー様への採用を含め、累計３万６千台余の納入実績があります(旧アルデエンジニアリング・旧住宅換気システムを含む)。

アルデは独自のチャンバーファン一体型

従来の換気システムでは、ダクトを接続するチャンバー（筐体）とファンが分離したものがほとんどです。
「アルデ」は、日本で初めてチャンバーとファンを一体化した換気システムです。
換気する空気を一旦チャンバーに集約することで、ファンの能力を最大限に引き出し、安定した換気量を確保できます。
ファンのメンテナンス・清掃は、本体側面の点検パネルのファンユニットを引き出すだけで簡単に行えます。

アルデ独自の自動換気量調整弁

換気量の設定が簡単にできる自動換気量調整弁は、調整弁内の風船の膨らみによって、自動的に換気量を制御する「アルデ」独自の仕組み。また、換気調整弁の両側に付けられている換気量調整カセットは着脱が可能で、開口面積を調整することによって、換気計画に適した換気量の設定が容易にできます。
※AMPVシリーズに装着

アルデ排気型集中換気システムは、本体の3インチ(75mm)径ダクト接続部に風船状(シリコンゴム製)の自動換気量調整弁が付いています。
この風船は設定以上の風圧がかかると、図のように風船が膨らみ、ダクト径の隙間が少なくなることにより、設定風量以上換気されないようになっています。
また、設定風量に応じたカセット（アタッチメント）を脱着することにより、適切な換気量を設定することができます。
これらにより、家族構成が変わったり、部位別の換気量を増減したりしても、他の部位の換気量が変化しないことが、アルデ排気型集中換気システムの最大の特長です。